○欧州、偽りの夜明け○
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■2013年12月4日 ○欧州、偽りの夜明け○
☆ 目 次 ☆ 最新金融情報トピックス ~「知恵の木」流、日経ヴェリタス徹底解読~ ○欧州、偽りの夜明け○ _____________________ 最新金融情報徹底解読 ★伊藤誠の特選記事★ ■欧州、偽りの夜明け■ ~2013年12月1日 日経ヴェリタスp1より~ ■■■ トピック要約 ■加速する賃下げ 「安定した欧州」 勝ち組ドイツの高揚とは裏腹に、 南欧ではこの言葉がむなしく響く。 スペインの首都マドリード。 街を走る地下鉄がこの9月、 「ボーダフォン線」と名前を変えた。 名前変更は 同国を覆う2つの暗雲の 副産物でもある。 「債務危機」と「押し寄せるデフレ」だ。 財政難の市が命名権を売り、 市民の通信費切り詰めにあえぐボーダフォンが 広告で起死回生を図ろうとしたのだ。 10月のスペインの消費者物価指数は 前年比0%まで低下。 通信費は7.4%のマイナス。 ボーダフォンも悲鳴を上げる。 為替の調整弁がないユーロ圏で 競争力を取り戻すには、 構造改革を進めるしか道はない。 スペインでは 賃下げをテコに輸出を伸ばし、 経常収支が今年 1986年以来、初めて黒字化する。 こんな努力の積み重ねで 欧州では企業の収益が底打ちし、 夏場から株価も上がり始めている。 だが改革には副作用がつきまとう。 見逃せないのは 国内を襲う激しい需要の減退だ。 賃下げと相まって、 物価に低下圧力をかけている。 11月7日の 欧州中央銀行による「電撃利下げ」は 域内の強い物価低下圧力に 対応するのが狙いだった。 スペインに続き、 フランスとイタリアも競争力を取り戻すため 「賃下げ」を加速する。 ■ECB(欧州中央銀行)の限界 ヨーロッパでは 国によって物価水準が異なるため、 ECB理事会では デフレとインフレ それぞれを心配しているのが実態。 例えばドイツのインフレを心配し スペインのデフレを心配するといったように。 2011年から続くマイナス成長を 今年4月~6月期に抜け出したユーロ圏。 世界から投資マネーを集める復活ぶり を見せているが、 それは「偽りの夜明け」ではないだろうか。 「日本化」懸念が急速に台頭している。 ■■■ FP伊藤はこう解読する EUの調子が良いのは偽りではないだろうか という記事です。 スペインやギリシャで 25歳以下の若年層失業率は 50%を超える厳しい情勢。 企業は利益を出すために賃下げ。 給与が下がるので 物が売れず物価が下がる。 ドイツだけの1人勝ちのEU。 なぜEUがこんなにも評価されるのだろう と私も思っていました。 ギリシャ問題で大きく下がった と思いきや 今度は急激に復活するEU。 とても浮き沈みが激しい地域ですね。 国によりデフレとインフレが混在した地域で 通貨がユーロで統一されている。 為替の調整弁がないユーロ圏。 わかっていたことではありますが・・・ 1国でも難しい景気調整が 複数の国の集まりのEUで出来るのでしょうか。 改めて感じる記事でした。