○年金が売る120兆円 改革先送りのツケ ○
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■2011年06月22日 ○ 年金が売る120兆円 改革先送りのツケ ○
☆ 目 次 ☆ 1.最新金融情報トピックス ~「知恵の木」流、日経ヴェリタス徹底解読~ ○ 年金が売る120兆円 改革先送りのツケ ○ 2.一緒に学ぼう、プラチナ時代のこと ~資産運用~ ○ CDF(差金決済取引)○ 3.ちょっと気になる話 ~ライフとマネーのQ&Aから~ ○ 子供がいない家庭の相続は? ○ _________________________________________ 1.「知恵の木」流、日経ヴェリタス最新金融情報徹底解読 ● 年金が売る120兆円 改革先送りのツケ ● -2011年6月19日日経ヴェリタスp1より伊藤誠の特選記事- 【 日本国債のディーラーは神経を研ぎ澄ませ、常にある巨大投資家の動きを 追っている。姿は見えぬが、2週間に1度、時間差で飛んでくる100億円 単位の売り。事前調整しているかのように、同時に売り注文は出さない。 その正体は、日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)。 私たちの年金(国民年金と厚生年金)積立金約120兆円を運用している 世界最大の機関投資家だ。市場で積立金を運用する世界最大の年金でもある。 かつては毎年80兆円前後発行される日本国債の1割弱を購入する 絶対的な買い手だった。 今や伝説となった、2008年秋、金融危機後の日本株買い。 9月から猛然と買い始め、10月からの半年間、月間平均で4200億円、 累計で2.5兆円も日本株を買いまくった。この間5.4兆円に達した 海外投資家の売りを、ほぼ半分吸収。 日経平均株価は7000円割れ寸前で底割れを回避した。 その日本のGPIFが、売り手に転じたのだ。 少子高齢化による年金給付の増大で、積立以来 初めて昨年から運用資産の 市場売却を迫られた。相場への影響は大きい。 ツケは結局、将来世代と、財源穴埋めのために GPIFの売りを浴びる市場に回る。 巨大なマーケットリスクをはらんだ、世界最大年金の売り。 そこに日本の年金システムのゆがみが透けて見える。】以上本文から 先週の日本貿易赤字といい、今回の日本年金積立金管理運用独立行政法人 積立金取り崩しと言い、やはり日本はやばい。 日本国債を日本人が買わなくなる日。 貿易黒字国日本が貿易赤字国となる日。 近いような気がします。 この時、日本はどうなるか。 専門家の予想は: 日本国債を日本人が買えない →人気がない国債はギリシャのように実質金利が高くなる →金利が上昇 →株価は下がる →日本は弱い国(更なる格下げ) →超円安 →同時に超インフレ(物価高) これはゆっくりきません。地震のように津波のようにいきなり来ます。 その先はギリシャのように、世界からお金を借りる代わりに、 日本の政治主導なく超緊縮財政と増税を強いられます。 さらにその先は・・ ゼロスタートで韓国のように生まれ変われるでしょうか。 しかし日本は行くところまで行かないと 先送り先送りで何も変わらないのではないでしょうか。 消費税ももうとっくの昔に上がっていてもおかしくなかったのに、 結局先送り、先送り。 話は変わりますが、新築時異常に安い修繕積立金のマンションや マンション住民が修繕積立金値上げ反対をしているマンションは 最後、誰も住まない、売れない、価値のない、マンションになっています。 __________________________________ ◆【 ご質問にお答えします 】 わからないところ、気になる点はありませんか? ご質問があれば、どうぞお気軽にお問合せください。 こちらへメールください → fp@chienoki.com 回答の際の参考とさせていただくため、 お住まいの都道府県、お名前、年齢層もお書きくださいね。 ◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇ 2.一緒に学ぼう、プラチナ時代のこと ~資産運用~ ● CDF(差金決済取引)● 「CFD」ってご存知でしたか? 日本で初めてCFDを取り扱ったのは2005年11月、ひまわり証券。 比較的新しい金融商品で、他と比べると認知度は低いといえますが、 世界的にみるとメジャーな商品です。 CFDが開発されたイギリスでは全金融商品の3割、 オーストラリアでは15%を占めているそうです。 CFDの取扱い機関の例: ・CMC Markets Japan ・ひまわり証券 ・インヴァスト証券 ・楽天証券 ・SBI証券 ・IGマーケッツ証券(旧FXオンライン・ジャパン)、他 ■CFDの特徴 先週はFX(外国為替証拠金取引)を取り上げましたが、 CFDをひとことで例えると「FXのなんでも版」。 FXは外国為替取引に特化していますが、 CFDは、世界の株式や株価指数先物、金や原油などの商品、通貨、 債券など幅広い銘柄に投資できる証拠金取引のひとつです。 CFD(Contract For Difference)差金決済取引は、 FXなどと同様、取引業者に証拠金を預け、現物を売買するのでなく それを担保に投資対象銘柄を売買した差額で決済します。 CFDの特徴はずばり3つといえるでしょう。 1)レバレッジ取引 2)多彩な取引対象(数千銘柄)と24時間取引 3)下落局面でも収益のチャンス(売りから取引を始められる) ■レバレッジ取引が可能=少額取引が可能 CDFは、FXと同様にレバレッジをかけて少額で実際の何倍もの取引 が可能、効率的な資産運用ができるのが大きな特徴といえるでしょう。 株の信用取引では最大3倍程度であるのに対し、 CFDでは10倍から最大200倍程度まで可能といわれています。 もちろん、レバレッジの大きさに比例してリスクも大きくなる ことを忘れてはなりませんが・・ ■取扱銘柄は数千種類、24時間取引 国内外の個別株、日経225先物や NYダウなどの株式指数で連動する銘柄、債券先物、ETF、商品先物 等々がひとつのCFD取引口座内で管理することができます。 その数、数千銘柄にのぼり、最近では「CO2排出権」まで 取扱われています。 海外市場も投資対象となり、24時間いつでも世界中に投資が可能 というのも魅力ですね。日中の取引が難しいビジネスパースンでも安心です。 ■上昇局面だけでなく下落局面でも収益のチャンス 通常、現物株の売買では上昇局面でしか利益が出ません。 CFDやFXの取引では「売りから入る」ことが出来るので、 相場下落局面でも利益を出すことが出来ます。 例えばゴールド(貴金属)先物を1440ドル(10枚)で売って、 価格が1410ドルに下がったら買い戻します。 これにレバレッジを10倍に効かせると、 差額30ドルの100倍の3000ドル(1ドル80円とすると240000円) が利益というわけです。 買って上がったら「売る」のも儲け。 売って下がったら「買い戻す」のも儲けです。 これもCFD取引の面白み、特徴の1つといえるでしょう。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ ■■■ あなたのお声をぜひお聞かせください! お気づきの点、ご感想、ご意見、ご要望等々お聞かせください。 【アンケートはこちらです!】 → http://k.d.combzmail.jp/t/hhtb/a0kxe4w0ai8jnfm4te 【メールのあて先はこちらです!】 → fp@chienoki.com ◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇=◇ 3.ちょっと気になる話 ~ライフとマネーのQ&Aから~ ● 子供がいない家庭の相続は? ● ■【 相続に関するご相談 】 お世話になります。 [知恵の木]充実人生クラブ~少子高齢化時代の資産設計形成塾~ の1.「知恵の木」流、日経ヴェリタス最新金融情報徹底解読 ● 遺産争いは節税の機会も奪う ●(6月8日号) を拝読し質問があります。 =前回つづき= 回答ありがとうございました。 しかし、不思議な法律ですね。 夫と妻が2人で一生懸命やりくりし手に入れたマイホームを たまたま子供がいないというだけで 夫の相続が発生した時に妻に全部いかず 夫の親又は兄弟に1/3又は1/4行くというのが理解できませんね。 まっ、法律だから仕方がありませんが。 ところで、 相続が発生する前又は後で妻に全て相続するための方法は ないものでしょうか。 東京都 S.S ■【 CFP伊藤からのコメント 】 こんにちは、『FP知恵の木』伊藤です。 ご相談をお寄せいただきありがとうございます! おすすめの良い方法があります。 まず、自宅の土地と家を妻に譲りますが、 税金がかからないという特例です。 のこりの資産が現金に近いものであれば、あとはなんとかなります。 下記が概要ですが、税務と法務の手続きが必要となります。 よろしければ当社の税理士と司法書士がお手伝いさせていただきます。 ****************** 1.特例の概要 婚姻期間が20年以上の夫婦の間で、 居住用不動産又は居住用不動産を取得するための金銭の贈与が行われた場合、 基礎控除110万円のほかに最高2,000万円まで控除(配偶者控除)できる という特例です。 2.特例を受けるための適用要件 1)夫婦の婚姻期間が20年を過ぎた後に贈与が行われたこと 2)配偶者から贈与された財産が、自分が住むための居住用不動産であること 又は居住用不動産を取得するための金銭であること 3)贈与を受けた年の翌年3月15日までに、贈与により取得した 国内の居住用不動産又は贈与を受けた金銭で取得した 国内の居住用不動産に、贈与を受けた者が現実に住んでおり、 その後も引き続き住む見込みであること (注) 配偶者控除は同じ配偶者からの贈与については一生に一度しか 適用を受けることができません。 3.適用を受けるための手続 次の書類を添付して、贈与税の申告をすることが必要です。 1)財産の贈与を受けた日から10日を経過した日以後に作成された 戸籍謄本又は抄本 2)財産の贈与を受けた日から10日を経過した日以後に作成された 戸籍の附票の写し 3)居住用不動産の登記事項証明書 4)その居住用不動産に住んだ日以後に作成された住民票の写し ただし、戸籍の附票の写しに記載されている住所が居住用不動産の 所在場所である場合には、住民票の写しの添付は不要です。 またのご相談やご感想、お待ちしております。 ありがとうございました!