○忍び寄る経常赤字「悪い円安」○
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■2011年10月05日 ○忍び寄る経常赤字「悪い円安」○
☆ 目 次 ☆ 1.最新金融情報トピックス ~「知恵の木」流、日経ヴェリタス徹底解読~ ○忍び寄る経常赤字「悪い円安」○ 2.一緒に学ぼう、プラチナ時代のこと ~「じぶん年金セミナー」報告~ ○安心と成長の「仕組み」の作り方○ 3.ちょっと気になる話 ~ライフとマネーのQ&Aから~ ○母所有のマンションの住宅ローン組替えは?○ _________________________ 1.最新金融情報徹底解読 ★伊藤誠の特選記事★ ■忍び寄る経常赤字「悪い円安」■ ~2011年10月2日、日経ヴェリタスp5より~ 生産・販売の最適地を求め海外へ飛び出していく 日本企業と、取り残される国。 「大企業や中堅企業中心だった海外移転が、 足元で中小企業にも広がっている。 雇用への影響が一段と大きくなってきた」 国内の製造業就業者は1997年の1400万人超から、 10年には1048万人まで減少。 この間、海外設備投資の比率は2%台から6%近くまで 上昇している。 製造業の海外移転で輸出が減る一方、原発停止で 原油や液化天然ガスの輸入が増加。 さらに高齢化の進展で日本の貯蓄率が減る一方である。 現実味を帯びてくるのが、経常収支の赤字転落シナリオだ。 日本経済研究センターは、2011年度から2020年度までの中期経済予測で 「経常収支は6年後の17年度に赤字になる」と予想。 「経常赤字に転落すれば円売り圧力が自然に強まる」 と財務省幹部の1人は「悪い円安」を警戒する。 現在、国債は9割以上を国内投資家が保有しているが、 財政赤字と経常赤字が重なると、 国債の消化も海外に頼らざるを得なくなる。 国債金融市場はソブリンリスクに敏感だ。 今は欧州にスポットライトが当たっているが、 もし日本にライトが当たったら・・・・。 本当に恐ろしいのは、円・債権・株がそろって売られる 「日本売り」だ。 ※以上、ヴェリタス誌より抜粋。 言葉の意味から入りましょう。経常収支 とは 1.貿易・サービス収支 商品の輸出入の差額である貿易収支と、 旅行・運輸・通信などのサービスの受取りと 支払いの差額であるサービス収支の合計。 2.所得収支 賃金や利子などの所得の受取りと支払いの差額。 2011年、貿易・サービス収支(商品の輸出入の差額)が赤字になるかもしれません。 輸出より輸入が多いということです。 日本が輸出より輸入が多い国になるとは 想像がつきましたか。 日本は海外にお金を貸していますので、 多額の利息が入ります。 この合計の経常収支が6年後の17年度に赤字になる、 と予想されています。 さらに高齢化の進展で日本の貯蓄率が減り(日本は 我々の貯蓄で金融機関が日本国債を買っています)、 日本金融機関が日本国債を買えなくなるかもしれません。 あと6年で、日本にギリシャと同様なスポットライトが 当たるかもしれません。 その時は、世界銀行からお金を借りる見返りとして、 日本で増税・公務員削減・年金カツトなど ギリシャに対する世界的要求が 日本にもくるかもしれません。 _______________________ 2.一緒に学ぼう、プラチナ時代のこと ~「じぶん年金セミナー」報告~ ■安心と成長の「仕組み」の作り方■ こんにちは。メルマガ発行人の伊藤礼子です。 すべての人に訪れる50歳以降の長い人生。 安心して、ワクワクして、謳歌していく あなたの充実人生にとって 必要なものとは何でしょうか。 先週9月29日、当社のパートナー会社である プラスサム総研主催のセミナー、 「じぶん年金づくり:安心と成長の「仕組み」の作り方」 に参加させていただきました。 講師は、上地明徳先生(SBI証券特別顧問、信州大学 経営大学院客員教授)。 著作「あなたにも5,000万円貯まる 信じられない仕組み」 (小学館)等でも有名な方です。 じぶん年金づくりのミラクルな仕組みとは?! 何だと思われますか。 そんなものが本当にあるのでしょうか? ということで、「充実人生クラブ」メルマガ読者様に、 上地先生のセミナーのダイジェストを、 今回特別にシェアさせていただきますね^^ あなたが65歳になったとき後悔しないように・・ 「じぶん年金」を用意しませんか? 「人生どうにかなるもんだよ」 「国民が困らないように国がなんとかしてくれるよ」 確かにその通りになってくれればいいのですが。 日本の現状と将来を多方面から客観的に考察すると、 これまでのように、国や会社に自分の将来を ゆだねてしまうのは楽観的すぎると言わざるを得ません。 これについては、知恵の木でも本メルマガでも全く同じ 見解、何度もお話している所ですので詳細を省きます。 さて、ゆとりあるプラチナライフを過ごすには、 リタイア時に5000万円は欲しいところです。 一般世帯で月に38.3万円の生活費が必要といわれ、 公的年金だけでは月に17.3万円の不足が生じます。 ■例えば、今35歳の人が30年後に5000万円 の「じぶん年金」をつくることはできるのでしょうか? ■それは、月5万円「年6%」平均の積立運用が できれば可能なのです。 ■では、どうしたら「年6%」の運用ができるので しょうか? ■【国際分散投資】という「成長の仕組み」と 【積立運用】という「安心の仕組み」を併せて 使うことで可能となります←【答え】 大きく纏めると上記がセミナーのポイントなのですが、 もう少し解説を加えます。 ■【国際分散投資】がなぜ「成長の仕組み」なのか それは、世界経済全体のパイは、長期的には拡大する という統計的事実に基づいています。 2010年の通商白書によれば: 今後10年間で、アジア地域だけでも 中間層が新たに10億人誕生します。 富裕層が新たに1億2800万人誕生します。 2050年、地球上の人口は、新興国を中心に 現在よりも40%増加します。 この統計的事実を踏まえ、45カ国の債券と株式市場、 90市場に分散投資する(=投資信託の6本の インデックスファンドに均等分散投資する)と、 1995年から2010年まで15年間で、 戦後最悪の市場環境でも、資産は2.5倍に増えたのです。 ■【積立運用】はなぜ「安心の仕組み」なのか 上地先生の次のお話は印象的でした。 「過去30年の業界での経験で、日本の個人投資家は 殆どの人が成功していないという実態を見てきました。 なぜ成功していないのでしょうか。それは、 殆どの人は、投資をして下がるともっと下がると思い、 そこで、投資を続けることをやめてしまうからなのです。」 「ならば、下落しないと安心して投資を続けられる仕組みが必要です。 積立運用で「安心の仕組み」を取り込めばよいのです。」 積立運用とは、ドルコスト平均法であり、 証券の価格が下落すると購入できる口数が増えます。 証券価格の推移によって購入口数が変化します。 例えば: 1月 10,000円 (1口) 2月 8,000円 (1.25口) 3月 5,700円 (1.75口) 4月 5,000円 (2口) 5月 10,000円 (1口) この場合、5月の証券価格は50,000円、 5月までの累積購入口数は7口なので、 計5万円の積立が7万円になっています。 この積立運用により、戦後最悪の市場環境でも 過去15年間において、毎年元本を割ることは 一度もなかったとのことです。 いかがですか? 知恵の木では、このじぶん年金(成長と安心の仕組み)を ぜひ日本中の同胞に知っていただきたい! と感じました。 じぶん年金は積立年数が長いほどそのミラクルぶりを 発揮します。 若い方には、その資産形成で特に一考されることを お勧めしたいです。 ご興味を持たれた方、さらに具体的に知りたい方は どうぞお気軽にぜひご相談ください! ■■■ fp@chienoki.com まで(^^)■■■ ________________________ 3.ちょっと気になる話 ~ライフとマネーのQ&Aから~ ■母所有のマンションの住宅ローン組替えは?■ ■【 住宅ローンのご相談 】 はじめまして。 この度私の結婚を機に、現在私の母所有のマンションを 夫単独または夫と私名義として、 住宅ローンを組み替えられるか検討しています。 築24年の分譲マンションで、現在母がひとりで 住んでおり、名義も母単独のものとなっています。 ローンは住宅購入時に組んでおり、住宅金融公庫から 1730万円を35年、利息年4.7%で、 私の両親が連帯保証人となっていますが、 両親は離婚しました。 その後の返済は全て母が行っていますが、 連帯保証人として登記上は父の名が残っています。 支払総額は約3500万円ほどあったと思われ、 現在の残金は1500万円くらいかと思います。 過去にも売りに出そうとしたことがあったようですが 思うように行かず、売れたとしても 完済できる額にはならないためなんとか払って 住み続ける選択をしたとのことでした。 仮に今売りに出したとしても、1000万には全然 届かないと思います。 (同じマンションの別の部屋が、現在約980万円 (リフォーム済)で売りに出ています。) 母も60歳を迎えるため、更に支払いが厳しくなります。 母の収入も元々少ないため、 現時点での借り換えも難しいです。 母としてもできることなら私に住んでほしいと 希望しています。 母の年齢を考えても、いずれはきちんと考えなくては ならない問題だと思っていましたが 私も母と離れて住んでいることもあり、 今までは深く考えておりませんでした。 しかし、結婚の話が持ち上がり、彼が元々住宅購入を 検討していたことから、私たち夫婦が母のマンションを 譲り受け、リフォームした上で居住することを 検討し始めた次第です。 ローンの残額は私たち夫婦が返していく形をとり、 できれば借り換えた上で リフォーム代とあわせて支払っていければ と思っておりますが 果たして考えていることが可能かどうか、 また、税金等のこともよくわかっておりません。 彼は30代後半、私は30代前半で、共に正社員として 働いています。 結婚後も私は仕事を続けます。 母は私たちにマンションを譲った後は アパートに引っ越し、同居しない予定です。 ・まず、上記のようなことが可能かどうか ・可能であれば、どのような方法をとるべきか ・どこに相談するのがよいか ・問題となる点はどこか ・どのような順序で動くのがよいか ・私が入籍する前に、母と彼の間でやりとりするのと、 入籍してからでは条件が変わるかどうか ・名義は夫婦共有か夫単独どちらがいいのか これらについてご教示いただければ幸いです。 どうぞよろしくお願いいたします。 ■【 CFP伊藤からのコメント 】 こんにちは、『FP知恵の木』伊藤です。 ご相談をお寄せいただきありがとうございます! ・まず、上記のようなことが可能かどうか →可能です。 ・可能であれば、どのような方法をとるべきか →現在第三者である婚約者に住宅ローンを組んで 現マンションを婚約者に購入してもらう方法です ・どこに相談するのがよいか →当社FP知恵の木のホームページ http://k.d.combzmail.jp/t/hhtb/a02gahx0cicr72w82aHV8 をご覧になり、お電話ください。 一連のご相談と手続きを行えます。 ・問題となる点はどこか →身内の件になりますので、売買契約の工夫や 金融機関との交渉が必要となります。 ・どのような順序で動くのがよいか →籍を入れる前に婚約者のマンション購入から スタートとなります。 ・私が入籍する前に、母と彼の間でやりとりするのと、 入籍してからでは条件が変わるかどうか →金融機関は身内のやりとりは基本的に嫌います。 ・名義は夫婦共有か夫単独どちらがいいのか →ご夫婦の収入により、どちらが良いか異なります。 またのご相談やご感想、お待ちしております。 ありがとうございました!